担当者名:特定非営利活動法人SEAN(シーン)
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遠矢 家永子 
副理事長・事務局長
高槻市市民公益活動サポートセンター管理運営委員会委員長
(社福)大阪ボランティア協会評議員
2017年07月04日
「本当に強いのは弱さを知っている弱い人なのかもしれない」
SEANでは、出前授業デートDV予防「みんな活き活きプログラム」を小学校で提供しています。
先だって、出前授業に取り組んだ小学校から授業実施後に児童が書いてくれた感想が返ってきました。

小4女子の感想です。

「強いと弱いのちがいが、最初は強いはやっつける、負けないなどで、弱いは泣き虫、自分の気持ちが言えない。だと思っていましたが、教えてもらって「本当に強いのは弱さを知っている弱い人なのかもしれない」と思いました。
自分の気持ちにフタをしていたら友達にバクハツさせるので、自分にウソをつかないように生きたいです。」

子どもというだけで、どうせわからないだろうと、情報さえもらえずに、大人がもつ答えを押し付けられている子どもたちの現状に度々出合います。

どんなに小さな子どもでも、投げかければ一生懸命に考え、自分なりの答えを持つことができます。
目を輝かせ、一生懸命に考える子どもたちとの授業は、私たち自身をもエンパワーします。
こんなふうに子どもたちと考えられる時間を、これからも大事にしたいと思います。
2017-07-04 12:14 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2017年06月04日
いる?いらない?「女性専用車両」 [講師のお仕事]
ジェンダーの話の中で「差別」についての議論になると、
必ずといっていいくらい「女性専用車両」の話が出てくる。
「女尊男卑」や、「チカン冤罪」という言葉まで飛び出す。
「女性専用車両」は、2000年代バブル経済の崩壊や少子高齢化などによる利用者の減少で導入された。

1980年代末、大阪でチカンをとがめた女性がレイプされる事件があったときに、それを機会に結成された団体などが性犯罪防止を鉄道各社に訴えたことで、アナウンスや啓発広告がなされるようになったが、当時は「女性専用車両」の導入には至らなかった。

その経緯については、あまり知らされてはいないし、チカン免罪者の数よりも圧倒的にチカン被害者の数の方が多いにもかかわらず、チカンという卑劣な行為についての議論ではなく、免罪の方に焦点が当てられてしまう。

私自身は中学生の頃から、電車通学だった。
そのころの満員電車は、駅員がドアが閉まるまで、後ろから人を押し込んでいた。
そんなギュウギュウ詰めの社内の中で、毎日のようにチカンに遭遇していた。

世の中はそんなもんだ。
男はそういう生き物だ。
そんなふうに思い込んでいたので、気にしないようにしていた。

小学生の頃、遅刻しての登校中に後ろからつけられ、ふりかえった時に露出狂であることに気づいた。
そのことさえ誰にも話さなかった。
でも、そのことは今でも鮮明に覚えていることを思うと、
そうとう怖かったんだろうと思う。

「女性専用車両」のことが話題になるとき、チカン被害についてではなく、冤罪のことばかりがクローズアップされることに強い違和感を覚える。

性を二分化することで存在する「女性専用車両」は、最終的には必要はないと思っている。

でも、AVなどでチカン行為を娯楽として消費することに、あまりに無頓着なこの日本社会で、女性も男性も多様な存在の人もすべての人が安心して暮らせる社会をどうやって作っていくのか、そのことを議論できる成熟した時代になるまで、やはり「女性専用車両」は必要なんじゃないかと今は思っている。
2017-06-04 13:24 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2016年01月29日
もっと「協働」できたらいいなー枚方市DV予防教育プログラムの取組みから
2014年度から2015年度にかけて、枚方市の小学校でDV予防教育プログラムに取組んできました。
この取組みの始まりは、DVの悲惨さを職務の中から体験してきた市職員の方の思いからでした。

予算がなければ取組めない。
その予算確保のために庁内で関係部局に働きかけられ、それを継続するためにさらに働きかけられ、成果を見える化し、庁内で取り組みを継続するために若手職員も巻き込んでいく。

受け手となるNPOである私たちとも、常に話し合い、できること・できないことを明確にし、協働して取り組んできました。

「協働」という概念は、社会的にもまだまだ確立していません。
課題と目的を共有し、その役割において相互に<知恵>と<汗>と<金>を出し合うという「協働」のカタチを思うと、SEANの拠点は枚方にはありませんが、この取り組みこそが「協働」の姿なのではないかと思えます。

継続的な取り組みとするための成果の「見える化」として、下記の展示物を作成されました。
この展示物の作成一つとっても、下書きの段階から相談を受け、何回かのやり取りを通して作成されました。

授業プログラムの中身についても、授業の際同行してくださっている職員の方にも常にフィードバックしていただきつつ、よりよいプログラムになるように改訂し、私たちスタッフもファシリテートの技術を高めていく努力を重ねてきました。

市職員の皆さんも私たちスタッフも思いは1つ、「子どもたちをDVの被害者にも加害者にもさせない」。

2月には2015年度の振り返りをスタッフが集まって行う予定ですが、市職員の方も当たり前のように出席してくださる予定です。

公的機関とNPOとの連携・協働が、一つずつカタチになって、広がっていけばいいなぁと心の底から願います。
2016-01-29 12:03 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年06月22日
実践者養成講座 小学生対象デートDV予防教育
子どもたちをデートDVの被害者にも加害者にもさせないために
実践者養成講座 小学生対象デートDV予防教育

2015年7月11日(土)・12日(日)
時間 9:30-16:30
会場「生きがい工房」(阪急高槻市駅から徒歩3分)
受講料 18,000円(個人視聴用DVD教材代含む)
トレーナー 遠矢 家永子
定員 10人
受講後に修了証が授与されます。
*SEANスタッフ(有償)としてプログラムを実施する時は、正会員になり打合せや練習に参加することが条件になります。

 SEANでは、小学生対象のデートDV予防教育(45分×2時限)を開発し、大阪府枚方市や三重県四日市市、志摩市等の小学校で実践を広げてきました。
そのSEANオリジナルのプログラムを実施するスタッフの養成講座。
 特に、昨年度よりSEANが請負っている枚方市立小学校での、デートDV予防教育出前授業に同行して預けるスタッフを募集します。
 興味をもたれた方はどなたでも受講することはできますが、当面、本プログラムの実践はSEANが請負った依頼に限りますので、シナリオを自由に使用することはできませんのであらかじめご了承ください。
2015-06-22 20:13 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年05月31日
新刊のご案内!報告書「若者の性意識とデートDV」
いきなりの夏日が続きますが、みなさんおかわりなくお過ごしですか?
この忙しい中、私は風邪を長引かせいろいろ大変でしたが、ようやく調子を取り戻してきたところです。

さて、ひさしぶりにSEANから新刊が発行されました。

「若者の性意識とデートDV〜互いを思いやる豊かな関係をめざして〜」

2006年より、デートDV予防教育出前授業に取組んできました。
授業前に「ジェンダーと暴力」に関する意識調査アンケートを行い、その結果を共有しながら授業を展開しています。

中高大学生に実施したアンケート数が7,000人を超えたので、その結果をまとめ報告書として発行いたしました。

バックラッシュによる性教育の後退と、ネットなどの目に余る「性」の商品化と低年齢化。
若者たちが年々その状況を受け入れ、慣れさせられていっている現状が、アンケート結果からも見えてきます。

まずは現状の問題を一緒に考えていただくために、
この報告書を手に取っていただければ幸いです。

購入希望の方は必要事項を記入の上、メールかFAXにて
SEAN事務局までお申し込みください。
郵便振込用紙を同封し、発送させていただきます。
なお、別途送料(250円から)が必要になりますので、ご了承ください。
あわせて、これまでの発行図書類もお申込みいただけたらうれしいです。
(http://npo-sean.org/tr-store/)


報告書『若者の性意識とデートDV』
A470頁/1,500円(税込み1,620円) 
*郵送希望の場合は別途郵送料が必要になります(1冊250円から)
<主なコンテンツ>
◆子どもの人権・多様なセクシュアリティ
◆デートDV予防教育アンケート調査結果
A.暴力について/男子は女子よりも暴力を肯定する
B.性別役割について/男女は相互に役割を期待しあっている
C.恋愛と束縛ついて/性的な欲求に関する考えに見られる男女差
D.女性性の商品化について/商品化は社会問題ではなく自己責任?!
◆デートDV予防教育シンポジウムの講演録  他

渡辺真由子さんの講演録や、PAPSの金尻カズナさんや伊田広行さんの
寄稿文などもあわせて掲載しています。

申込み日 月 日
「若者の性意識とデートDV〜互いを思いやる豊かな関係をめざして〜」
( 冊 )申込みます。
■名前
■住所 〒
■tel/fax
■メールアドレス

ぜひ、ご一読を!
2015-05-31 19:47 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年01月17日
人権教育講座「家族」をふりかえって
約10年間、年に1回、女子大生に「家族」をテーマに人権講座を行っている。
家族といっても、そこにはさまざまな切口が存在する。
これから大人社会の一員となる彼女たちに、自分ごととして「家族」を考えてもらう時間にしたいと毎年試行錯誤している。

授業の導入に、「家族」という言葉でイメージする言葉を全員に発表してもらう。
それぞれの家族の状況はさまざまで、「安心」や「味方」だけではなく、「嫌い」「束縛」など多様なイメージが存在することを確認することから始まる。

「子ども」「母親」「父親」といった役割規範。
制度や社会状況が、家族というコミュニティの中に及ぼす影響。
多様な家族の現実、もうすでに存在しないはずの「家制度」という見えない呪縛。
映画や報道、様々な情報の中に「家族愛」が組み込まれているわけだが、実際の家族の状況は、そんなに愛であふれた関係ばかりではない。

子どもは親を選べないし、親もまた子どもの資質は選べない。
唯一選べるのは、夫や妻といったパートナーだけなのだが、その関係の中でさえ、支配構造が入り込んでくる。

好きになれない母親に対して、自分も「母親役割」を
押し付けていたのかもしれない。
母子家庭で育ち、母に対して「母親」以外の生き方を
受け入れていなかったことに気づき、これからは一人の女性として生きる母を応援したい。
そして、自分が親になった時、母親以外の姿を子どもに見せていきたい。と話した学生。

学生たちの言葉から、私もいろいろな気づきと元気をもらう。
授業や講座の前は、その責任からいつも気が重くなる。
でも、こうやって返ってくる言葉から、やらせてもらえてよかったって思う。
2014年度の授業ではとくにその思いを強く持った。


<もどってきた感想用紙より>

「家族の中にいて、親に養ってもらっている身分であったとしても、自分には意志を示す、意見を主張する権利があるのだということ」

「自分も母はこうあるべきだ、という考えを持っていたので、それを母に押し付けている自分がいました。」

「社会が悪かったり、何かができなかったりすることは、
決して子どものせいではなく、親・大人のせいと聞き、
何だかほっとしました。」

「自分であまり自分のことをののしったりするのは、
自分が他の人をののしることと同じだと思った。」

「もし、今家族で何か問題を抱えている人がいたとしても、それはあなた自身(一人だけ)の問題ではない。
親は子どもを選べない、それと同様に子どもも親を選べない。
だからこそ、すごく偶然の出会いの中で一つの家族が形成されいる。
一人ひとり、人権を持っていて、もちろんだからこそ、親も悩んだり考えたりする。
世の中、どんなことでも、人がつくっていく。
だからこそ、こわれることも、簡単。
だけど、つくり上げることもできる。
しかし、何でも変えられると思わない限り、変えることはできないということを感じた。」

彼女たちのこれからの人生の幸せな選択を願って。。。
2015-01-17 23:21 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2012年12月24日
出前授業の実践から〜順番決めだって民主主義
小学校で実施しているDVDを使った授業の最後には、
子どもたち全員に感じたこと、考えたことを
発表してもらうようにしています。

・感じていることに「正解」や「間違い」はないこと。
だから自信をもって発言してもいいということ。

・自分の考えを言語化し意識化することの必要性を体験すること。

・異なる感じ方や考え方があることを知ること。

子どもたちにしっかりそれらを体感してもらいたいからです。

その発表順も子どもたちの話し合いで決めます。

「あっちの端から横に順番に」
「こっちの端からがいい」
「ジグザグで」
「出席番号順がいい」
「じゃんけんしたらいいやん」
「多数決がいい」
「話したいもん順がいい」

口々に意見が出され、ある時は収拾がつかなくなり、
「じゃぁ、かえっこさん(私)が指名した人に決めてもらうっていうのはどう?」
って提案して、その人に決めてもらったこともありました。
そんなふうに決まっても、自分たちで決めたことに不平不満の言葉はでてきません。

先生が仕切ってしまうこともあります。
「○○(名前)さん。あなたが一番に言いなさい。
次は手を挙げた人から、いつも通りにやれるでしょ!」

それは見事なくらい、きちんと発言がなされていくのですが、
教育の名の下で行われるそういうやり方を、私は最も危惧します。
子どもたちが自分で考え、自分たちで民主的に決めていくやり方を
学べなくしてしまうからです。

ある時、一人の女の子の意見で教室のみんなが合意した瞬間がありました。
「最初に言いたい人もいるし、後からゆっくり言いたい人もいるから、
言いたいもん順で手を挙げて言うのがいいと思います。」
違いを尊重し合うことが良いという彼女の意見に、
一瞬でみんなが納得した瞬間でした。
こんなすごいやりとりが小学3年生で行われるのです。

先生が口を挟んだ前者も、女の子が発言した後者も、結果は同じです。

でも、そのプロセスでの学びは大きく違っています。

いつも実感すること。
時間をかければ、子どもたちは自分で考え、
決めていくだけの力を本来持っているということ。

それに光をあて、エンパワメント(持っている力を発揮できること)していくことが教育なんだと、それを私たち大人が理解すること、実践することを来年もめざしていきます。
2012-12-24 12:14 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(1) |
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2012年12月22日
子どもたちの素朴な質問「なんで、男は男らしく、女は女らしくなっちゃうんですか?」
年末は小学校4校にて、DVD教材活用の「デートDV予防教育」を実施しました。

クラスごとでの実施が基本ですが、1校については学年ごとや2学年合同での実施となりました。

クラス単位で実施した3年生のクラスでこんなことがありました。
子どもたちが私たちスタッフと、個別に話ができる時間を設けていただいたのですが、あるクラスでは私たちに質問したいという子どもが3人出てきました。

それで、担任の先生の配慮で、次の授業時間を少し使って、『ようこそ課外授業』のような時間をつくってもらうことができました。

<質問1>
女子「男の子は外遊び、女の子は教室での内遊びとか、
   なんで、男は男らしく、女は女らしくなっちゃうんですか?」
私 「なんでだと思う?」
女子「う〜ん。わかりません」
私 「おもちゃのカタログとか見たことあるかな?」
みんな「ある!」
私 「女の子向けとか、男の子向けとか描いてあるでしょ」
みんな「ある」
私 「女の子は男の子向けから選ばせてもらえなかったり、
   男の子向けから選ばせてもらえなかったりするよね」
   世の中には、そうやって決めつけられることがいっぱいあるからだよ。
   からだの違いだって言う人もいるけど、からだそのものも男や女の
   2つにきっちり分けられるわけでないんだよ。」

<質問2>
女子 「私ならお兄ちゃんにやられたら、そのお兄ちゃんにやり返すけど、
    なんでさっきのDVDの中に出てきたように、他の人に気持ちをぶつけて
    八つ当たりする人がいるんですか?」
私  「なんでだと思う?」
男子 「最初に暴力振るった人の顔を観たくないから」
私  「そういうこともあるかもしれないね。
    他にはね、やられた人が年上だとか体が大きいとかで勝てないと思っても、
    嫌な気持ちは消えないから、弱そうな人、はむかってこない人に
    その嫌な気持ち向けるんじゃないのかな」
女子 「なぐってすっきりするのかな」
私   「みんなは誰かを殴って、その相手が悲しんだり、
    怒ったりしたら、気持ちがすっきりする?」
みんな「しない」
私   「しないよね。だから、きっと、そうやって人に
    暴力をふるう人は、他にとてもいやなことがあってね、
    それをごまかすために、他の人に
    気持ちをぶつけちゃうんじゃないのかな」

<質問3>
男子 「もし、嫌なことがあって、家に引きこもって学校に来れなくなったらどうしたらいいんですか?」
私  「どうしたらいいかな?」
みんな「誰かに話したらいい」
男子 「でも話せなかったら」
私  「学校にいけなかったら、転校したっていいんだよ」
他の男子「自分一人のために家族に迷惑かけたくない」
私  「一人の人が困っているのにほっとおけるのは家族じゃないよ。
   もし、家族がダメでも先生とか、お友だちとかいるでしょ。
   先生も担任の先生だけじゃなくって、養護の先生とか、校長先生とかもいるよ」
男子「それでもいなかったら。。。」
私  「じゃぁ、あなたはもしお友だちに相談されたらどうする?」
男子「相談にのってあげる」
私  「あなたと同じ考えの人は周りにいっぱいいると思うよ。
    みんなはたいせつないのち。こころとからだをもっているんだよ。
    『助けて』って勇気を出して言ってみたら、きっと助けてくれる人に出会えるよ」
質問した男の子は笑顔になってくれました。

先生も一緒になって、この授業にとりくもうとしてくださった学校です。
きっと、この後も暴力とジェンダーの問題にきちんと取り組んでくださるはずです。

DVをはじめとする暴力の連鎖を予防するために、来年もこのDVD教材を普及していきたいと思います。
2012-12-22 16:13 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2012年01月17日
DVD活用デートDV予防教育
四日市市の小学校4年生に実施したDVD活用DV防止授業の後の感想です。
ひとり一人がいろいろ考えてくれたことがよくわかります^^

「男の子でも女の子でも、それぞれ気持ちや性格が違うんだということがわかりました。
いやなことがあれば、言葉で表したいです。他の人にいやなことをやられたり、悪口を言われたりしても、八つ当たりせずに、その場でやめて!といいたいです。」

「DVDでやっていたみたいに図星だったら『ドキッ!!」として、来ていただいて心がまるごと洗われたようにすっきりしました。私はこれからも心にふたをして八つ当たりをしないで、自分や家族や友だちや先生などを犠牲にしないように、お母さんやお父さんや友だちに相談して、もう犠牲にしていた自分をおさらばしたいなと思いました。そして、友だちも傷つけない心のすっきり表し方を自分で見つけていきたいなと思いました。」

「女の子は男の子みたいに、はっきり言えないから困っていたんだけど、この授業を受けて、スッキリしました。」

「すべてがすごいと思いました。それはケンカしたときに解決の仕方がわかりました。女の人も力があるんだなと思いました。」

「お母さんに『女の子だからお行儀よくしなさい』とよく言われて悩んでいたけど、今日の授業で男女の差別はいけないと聞いて、ほっとしました。帰ったらお母さんに話します。本当の友だちはだれだろっ?と一瞬考えたけど、ほんとの友だちは周りにいっぱいいました。」

「見て、とても心の大切というのがわかりました。男と女でわけないというのがわかりました。とても楽しかったです。ぼくも男だから泣くなと言われたときとても悔しかったけど、きょうこれを見てホッとしました。これからは女みたいなことをしても普通に過ごせる。ありがとうございました。」

一生懸命書いてくれた子どもたちにありがとう。
みんなの豊かな未来を信じたい。。。
2012-01-17 23:44 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2011年12月07日
ジェンダー平等教育を通して見えてくる子どもたちの現状
ここのところ講座が続いている。
事務所の引っ越しや新しい公共事業の取り組みなどで、
かなり疲労感が強い。

それでも、講師の依頼があるうちは1つでも多くの講座をこなして、
ジェンダーの問題点を共有できる人の輪を広げていきたいと思っている。

子どもたちのジェンダーバイアスは思いのほかきつい。

「問題など存在しないし、男女共同参画などは取り組む必要がない。」
という人たちは、子どもたちが今どんな価値観にとらわれているかを
きちんととらえてほしい。

「男は弱くあってはいけない」
「女の子はかわいくがいいんだ」
「そうじゃないと笑われる」
「おとうさんから『男は泣くなって!』いつも言われる」

子どもたちの口から、驚くような言葉が飛び出す。

男の子でも女の子でも、泣いた方がいい時は泣けばいいし
泣かずに踏ん張った方がいいと思う時は泣かずに踏ん張るのがいい。

子ども同士の中にも「え〜!お前それでも男か〜」という言葉が飛び交う。

そんな現場を見るにつけ、DVを生み出す価値観が
培養されているのではないかと思えてならない。
「男は何が何でも強くなって、女をリードし養わなければならない」
「女はかわいさを磨き、男たちの世話をしなければならない」

生まれたての赤ちゃんには、価値観などは備わっていない。
そのあかちゃんに無用な価値観を植え付けているのは、
他でもない私たち大人社会なのだ。
赤ちゃんの将来を案じながらも、無用な価値観を良かれと思い
植え受けてしまっている現実が悲しい。

たまたま生まれ持った性別によって、その子の持って生まれた存在意義が
否定されることがあってはならない。

わたしの大切なありのままのこころとからだ
あなたの大切なありのままのこころとからだ

それらがお互いに尊重しあえる社会をめざして
とりくみを続け、広げていきたい。
2011-12-07 10:11 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2011年01月28日
「考えは一人ひとり違うから」小学校4年生の感想から元気をもらった
埼玉県和光市でSEAN-DVD教材を活用した授業を
小学校4年生の子どもたちに実施した。

授業の後に書いてもらったアンケートを集計していて、自由記述欄に下記のような文章を見つけた。

4年生男子の事後アンケートから

****

考えは人それぞれだから、
自分と違う意見(考え)を持った人たちも
仲間外れをつくってはぜったいいけないんだと思いました。

また、男だろうが女だろうが
気持ちは関係ないことはいいことだと思った。

それに、気分が良くない時
必ずしも笑顔でいる必要はないと思った。
(人それぞれ気持ちも違うから。)

これからは、いじめる強い女子たちにも仲良くして、
自分が思う、いやだ、やめて、ということを、
もっと伝えていけばいじめもなくなるかなっと思いました。

****

たった、45分の授業。
これからも、子どもたちの感性を
信じたいと思えた一コマだった。


◎SEAN講座のご案内◎

子どもたちをとりまく性情報の現状について、また「こころ」と「からだ」の快・不快を見極める力をつけていくための性的自立に向けて、わたしたち大人が果たす役割とはなにか?ともに考える場として開催いたします。

*参加申込みを希望される方は、メールかFAXにて事務局までご連絡ください。お待ちしています。

◆SEAN&APP 10周年記念共催企画
2月6日(日) 午後1:30〜4:30
子どもの性的自立と性的環境
現状報告&激論!!日常化する性情報「規制」?「自由」?
子どもたちを守りたい!性的リテラシーを育むには

【基調報告】
SEAN発:子どもの性意識と性情報(遠矢)
APP発:ポルノと子ども被害の実態(金尻)

【パネルディスカッション】
激論「有害図書規制」と「表現の自由」
コーディネーター 小川(SEAN)
パネリスト 中里見(APP)・森田(APP)
      佐倉(SEAN)・遠矢(SEAN)
会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター
    /ドーンセンター 4F・大会議室1
参加:1,000円 

◆ポルノ・買春問題研究会(APP)
各分野の専門家および運動家が集まって、1999年12月結成されました。関東を拠点に、ポルノ被害、売買春などの実態調査、論文資料集の発行、講師派遣などの活動に取り組んでいます。

◆NPO法人SEAN
保育サポートを主軸に1997年に結成し、2001年法人格を取得しました。大阪高槻を拠点に、ジェンダーやセクシュアリティ等に関する出前授業を提供し、「性」や「ジェンダー」に関する意識調査などに取り組んでいます。

【報告者】 
◆金尻 カズナ(APPスタッフ)
 04年よりAPPに参加。近年はセクシュアリティをめぐるさまざまな活動に取り組む
◆遠矢 家永子(SEAN副理事長・事務局長)
 97年(現)SEAN創立者。02年より子どもへのジェンダー平等教育や意識調査等に取り組む
【コーディネーター】
◆小川 真知子(SEAN理事長)
 コマーシャルの中の男女役割を問い直す会世話人・西宮市男女共同参画センター 専門職員
【パネリスト】
◆中里見 博(APP創立メンバー)
 福島大学行政政策学類教員。
 著書:『ポルノグラフィと性暴力』(明石書店)他
◆森田 成也(APP創立メンバー)
 駒澤大学経済学部非常勤講師。
 著書:『資本主義と性差別』(青木書店)他
◆佐倉 智美(SEAN理事)
 ジェンダー&セクシュアリティライター。
 著書:『性同一性障害の社会学』(現代書館)他
◆遠矢 家永子
2011-01-28 01:02 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年11月12日
男らしくすること・女らしくすることは普通、そうじゃなきゃ変!?
明日は小学校での授業で、明後日はクレオ大阪東フェスタでの報告会。
今日はその準備に1日追われてた。

今朝届いた子どもたちの事前アンケートに目を通した。

ん〜やっぱりこれまでのアンケートと、
かえってきた答えの内容はほぼ同じ。

男らしくすること・女らしくすることは
普通のこと、そうじゃなきゃぁ変、恥ずかしい
気持ち悪い、疑われる、おかしい

これではLGBTの指向を持てば、いじめらるはずだ。
なぜ、これを人権問題だととらえ、教育の中に組み込まないのか
とても不思議だ。

「らしさ」がいらないと授業前から答える子どもは少数派だが、
自由、男も女も関係ない、人それぞれ、自分らしくしたらいい
と最初から記述しており、とても頼もしい限りである。

個人のありのままを信頼し、尊重する考えが
小学生のころからしっかり育っているということだ。

明日の授業で子どもたちの意識にどんな変化が見られるか、
今から楽しみである。

さぁ、今日ははやめに寝て、明日の授業に備えたい♪
2010-11-12 00:52 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年09月14日
ジェンダー平等教育教材の普及と実践者の育成
11日(土)に実践者養成講座を開催した。
当初参加申込みが1名から増えず、このままではマンツーマンの
開催かと思いながら、各新聞社に掲載してもらうよう働きかけをしたり、
参加の意思がありそうな人に声をかけたり…
朝日新聞の情報ラックに告知を載せてもらえても、
結局のところ反応はまったくなく…

半ばあきらめかけていたけれど、
どうにかこうにか5名の方が参加してくださった。

去年の修了生は、実際の取り組みへとつながてくださっている。
今年は参加人数が少なかったけれども
実践につなげてくださる方が出てきて欲しいものだ。

オリジナルプログラムを開発してからしばらくは、
SEANの登録スタッフが実施する方法にずっとこだわっていた。
それは、プログラムの持つ意味を深く理解した人に、
SEANの管理の下、適切に使ってもらいたいとの
強い思いがあったからだ。

でも、その方法では広がらないこと。
人材をずっと育成し続けることに、エネルギーを注がないといけないこと。
スタッフをつなぎとめておけるだけの依頼がないこと。
依頼がないのは、世論の意識がそこまで成熟していないことと、
教育現場に予算がつかないことなどである。

簡単に流出させてしまうことでのリスクを懸念しながらも、
とりあえずは教材の普及に力を入れていきたいと
やはり思うのである。
2010-09-14 03:08 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年07月04日
小学生へのキャリア教育
小学3年生のキャリア教育の出前授業で、大阪市内の小学校に出向いた。

幼稚園や保育所でのワークでも、子どもたちの将来の職業選択は
女の子・男の子でずいぶん偏りがある。

今回の小学校でも、事前に実施したアンケートの
なりたい職業は次のとおり

◆女の子
.僖謄轡Г覆匹凌べ物関係
∪萓検奮惺察Ε團▲痢κ欅藥痢習字など)
7歿輯愀検塀優・テレビに出る人など)

◆男の子
.好檗璽珍手(サッカー・野球など)
⊂茲衒関係(電車の運転手・車の修理など)
0綣圈Ε灰奪・漁師

小さな頃から、子どもたちは性別によるイメージに
とらわれている。

授業の中で周りの目を気にしながらも、
女の子がサッカー選手、男の子がパテシェと
勇気を出して答える子が出てきて、
少しうれしくなった。

「男の子だから泣くなって言われたことがある」
「男の子なんだからやり返して来いって言われた」
と訴えながらも、
「女のくせにバカ力!」
など、子どもたち自身の中にジェンダーが見え隠れする。

「ショコラちゃんはおいしゃさん」という
お医者さんの女の子が飛行機を操縦して
アフリカまで動物たちの診察に行く絵本を
子どもたちに読んだ。

「ふつう、お医者さん、飛行機のパイロットは男の子。
ちょっと変な感じがする。」
と答える子どもが何人かいた。

「なりたい人がいてもいいよね。
だって、誰も女の子・男の子になろうって
自分で生まれてきたわけではないから、
そんなこと決めつけられたらいやな気持ちがするよね。
自分の気持ちにしっかり耳を傾けて、
なりたいことは自分で決めよう。
そのことに向かって、たくさん勉強して
夢をかなえよう!」

気になるのは、どの年齢の子どもたちも「オカマ」という言葉を
バカにするニュアンスで使う。

性に対する正しい知識を伝え、
人をバカにしたり、からかったりしてはいけないことを
きちんと伝えれば、子どもたちの差別意識も無くなる。

たくさんの子どもたちに、小さな頃から、何度でも
こういった教育を提供したい。

そのためには、予算の確保と、子どもたちに授業を
実施したいと動くたくさんの大人の存在が必要なのだ。
2010-07-04 04:20 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年05月28日
高校でのデートDV予防教育
ちょっと久しぶりの高校でのデートDVの出前授業。

持参したUSBメモリーのファイルが開かなくって焦った。

パソコンを換えてもらったら、どうにか開いたので
なんとか授業を始めることができた。

暴力には、2種類ある。
対等な関係で起こるやったりやられたりといったケンカと、
支配関係が出来上がった中で、繰り返されるイジメや虐待、DV。

相手との距離感をはかるためや、互いへの理解を深めるためには、
場合によってはケンカも必要なことだ。

イジメやDVの撲滅と称して、ケンカまでもさせない風潮は
いかがなものかと思う。

しかし、立場が固定される、支配関係での暴力はあってはならない。
経済的に支配されたり、脅されたり、監禁されたりなどの
物理的支配や、顔色を伺わざるを得ないようになったり、
言いなりになるしかなくなるなどの心理面での支配がそれである。
それらは、自己決定権を奪われ、人としての存在価値を
否定される人権侵害である。

親と子、上司と部下、教師と生徒、医者と患者など、
必要な力関係もあるが、強者の立場にいるものが、
その力を濫用すればそれはハラスメントであるし、
本来夫婦間や恋人間には力関係など不必要だ。

これから、誰かを好きになったり、つきあったりといった関係に
憧れを持つ生徒たちには、大切な人と対等で主体的な
いい関係を築いてもらいたいと思う。
まずは、自分のありのままの心とからだの状態を
自覚し、表現でき、他者のありのままの心とからだの状態を
尊重し合えるスキルを生徒たちには伝えていきたい。
2010-05-28 02:10 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年04月18日
「性」と「生」の人権とは
誰もが、「性」を持ってこの世に存在している。

生物学的な「性」は、これまで命の種となる精子を作り出せる「♂」と
命を生み出す栄養分となる卵を持つ「♀」の2種類しかなく、
その二つが交じり合う関係性を誰もが望むものと考えられてきた。

しかし、現実の人間のありようは、必ずしもそうではないことも
科学的にも分かってきている。

2000人に1人といわれる割合で、「♀」でも「♂」でもない「性」を持つ、
インターセックスといわれる人たちが存在する。
からだと性染色体の性が一致しない。
内外性器に両方の特徴が見られる。
胎児のときの女性型から男性型への分化が、途中の状態で止まった人など。

典型的な「女性性」「男性性」のからだを持つ人が
圧倒的多数者であるとしても、「内外性器」や「脳」などの分化の状態は、
一人ひとり違い、とても多様であるということだ。

聖書にはアダムの骨を1本とってイブを作ったとある。
しかし、実際には命が体内に宿ったときは、
最初はみんな「女性型」から始まる。
男性性の性染色体であるY染色体は、どんどん退化していて
このままでいくといずれY染色体は存在しなくなり、
近未来には新たな生命の繁殖方法が生まれるのではないか
という学説を唱えている学者も存在する。

いずれにしろ、私たち人間という生き物も、この地球の歴史上で
常に進化し続けている存在であるということだ。

生まれ持った「性」のありようは多様であり、「生」そのものである。
そのあるがままの姿に優劣をつけることは、人権尊重の精神に反する。

自分の性をどう認識するか、
どういった性的指向を持っているのか、
生物学的性差でさえ多様であるわけだから、
「性」に関する概念であるジェンダーも
いろいろな考え方があっていいわけである。

「男らしく生きたい」
「女らしく生きたい」
「性別によるらしさなどにこだわりたくない」
など、自分のからだがいかなる性であっても、
どの「らしさ」を選んでも選ばなくっても
みんな違ってみんないい。。。

「夫婦別姓」が家族を崩壊させるなんて、ナンセンスなことに
固執している政治家がまだまだたくさんいるが、
大事なことは個人の価値観を選択できる権利を保障することである。

人権の柱の一つに、「自己決定権」がある。

画一化されたジェンダー規範は、その「自己決定権」を侵害する。
大人になるまでの過程で、様々な価値観を築き上げていく。
日常的に画一されたジェンダー規範が存在する世の中では、
性の多様性を理解し、自分自身の持つジェンダーアイデンティティを
確立していくサポートが必要なのだ。
2010-04-18 01:08 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年03月31日
今度生まれてくるとした「女」「男」どっちがいい?
小学生から高校生まで、
子どもたちに、何度となく、この質問を投げかけてきた。

その結果から、見えてくることは幾つかある。

どの年代でも、男子は「女」をほとんど選ばない。
特に、中学生男子は全体の5%ほどしか「女」を選ばないのである。

小学生のアンケートの自由記述などから読みとれることは、
男子が「女っぽいこと」は「気持ちが悪い」「変なこと」として、
時にはいじめの対象となる事から、「女」に対する
イメージが否定的にインプットされているということである。

それから、小学生の自由記述で複数出てくるのは、
「出産に伴う苦痛」へのマイナス評価である。
出産は命の誕生を主体的に請け負う神秘的なこと、
などというイメージからは程遠い。
これは、メディアや親からのメッセージ、「性教育」のあり方などが
影響しているのかもしれない。

SEANで出前授業を実施した後、
「出産できるから『女』がいい」というコメントがでてくると、
少しほっとしたりする。。。

もちろん、子どもを産めない女性、産まない女性がいることや、
その生産性が人生の第一優先ではないことは承知の上で、
新たな命の誕生を人類の喜びとして、
みんなが喜び合える社会であってほしいと願う。

子どもたちがイメージする「女」の価値は、
「おしゃれができる」「『かわいい』が楽しめる」
「暴力的でない」などが多くあげられる。
また、「男」の価値は、「スポーツができる」「体力」
「元気」「力強さ」などである。

たまたま生まれもった性別によって、その価値は
評価となる。

「かわいくない女の子」「力強い女の子」
「スポーツが苦手な男の子」「かわいいことが好きな男の子」
は、バカにされ、からかわれる対象となってしまうのである。
その価値観は、TVやアニメ、おもちゃなどのメディアや、
大人たちの言動によっても、強化されていく。

私たちの無意識の概念の中に、まだまだ
「女は女らしく・男は男らしく」といった「ジェンダー」が
はびこっているわけだが、意識的にその概念を
選択している人もまだまだ多い。

自分のアイデンティティとして、意識的にその概念を
選択していることを問題にしているのではない。
ここで私が問題にしたいのは、その「ジェンダー」が
一人ひとりがもつ人権におけるアイデンティティや
自己決定を侵害する概念になっているのではないかと
いう懸念である。
固定的な性別イメージは、必ずしも生身の実像とは一致していないし、
多様性をおおらかに受けとめあえる社会とは程遠い
社会構造の中に私たちは身を置いていることを問題にしているのである。

アイデンティティを築き上げる成長期の一人ひとりの子どもたちが、
ありのままの自分の存在意義が肯定でき、
未来への可能性が最大限に引き出されるような
大人の責任力が今必要となってきている。
性別による価値付けなどではなく、
多様なあり方の肯定や人としての様々な成長の可能性を
子どもたちに伝えることができる大人の責任力をきたえていきたい。

そのために、まずは「ジェンダー」に関する誤解を解き、
責任力を持つ大人を増やしていかなければと切実に思っている。
2010-03-31 03:41 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(2) | トラックバック(0) |
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2010年03月06日
子どもたちの育ちに必要な大人たちの責任力と連携
今日は朝から雨
久しぶりに1日予定がなく、何の制約もなく、のんびりゆっくり自分のペースで過ごすことができます。

1週間に1日でいいから、そんな日を確保しないと、こころとからだが壊れていくのではないかと思ったりするけれど、NPO運営にはきびしい現実があります。

****

2009年度は、未就学児から大学生まで多年齢の子どもたちを対象に、たくさんの出前授業を実施してきました。
学校やクラスの雰囲気は多種多様。
「おはようございます〜」と教師も子どもたちも爽やかにあいさつを交わす学校から、「なにやっとんじゃ!」「うっさい!」と日常的に罵声が飛び交っている学校まで。

そして、学習意欲が高いことが仲間からも評価されているクラスから、むしろ学習意欲が高いと仲間からはずされるクラスまで。。。

子ども自身が抱えている資質の問題や親との関係、子どもたち同志の力関係や教師との信頼関係、学校全体の教育方針や、教師間や保護者と教師の信頼関係などなど、その背景は様々です。
子ども一人ひとりの資質や、子どもの成育環境、クラスを編成する子どもの組み合わせ、教師の経験値や個性などに要因があるわけだが、そこに責任を向けていては教育は成り立ちません。

その状況は、どうすれば打破できるのでしょうか。
それは、子どもたちと関わる担任を始めとする教師たちや親そして私たちのように第三者的に関わるNPOなどの大人たちが各々の力量で互いをカバーし合いながら目的を共有することだと思います。

学年団の先生たちの連携
学年を超えた先生たちの連携
PTA・地域の大人たちとの連携
教育委員会との連携
私たちのような専門的機関との連携
などなど

その問題を、子どもや教師個人の問題だととらえすぎると、プライバシーや個人情報保護が大きな壁になってしまいます。
性別によって生きにくさを抱えるジェンダーの問題と同様にそれらは構造上の問題であるととらえ情報を共有しながら連携を強化し子どもたちの育ちに対し、大人としての責任を果たしていくべきなのではないでしょうか。

子どもたちをエンパワーすること
人生を豊かに主体的に生きることの尊さを伝えること
「人権」を基盤としたクラスにおける規範をつくること良いところもダメなところも、ありのままの自分がみんなから認められるように仲間のありのままを受け入れること
違いをも認め合い、暴力や排除ではなくみんながエンパワーされ共存できる方法をみんなでつくりあげていくこと

そう簡単には改善されない現実に、あきらめずに、変わりゆく子どもたちの明日を信じぬく強さが必要なのではないでしょうか。

子どもが関わる現実を、子どものせいにする論調に押し流されないよう、「次世代を生きる子どもへの大人の責任力」を高めていきたいと思います。
2010-03-06 13:28 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2010年02月25日
教育現場の現実
2009年度も、保育所・幼稚園・小学校・中学校・高校から大学まで、出前授業でたくさんの子どもたちや子どもを支える大人たちと出会いました。

特に今年度は、未就学児から小学生を対象にしたSEAN発行の教材を活用した出前授業や、中高生を対象としたセクシュアルライツ教育やデートDV予防教育などのいくつもの出前授業に取り組みました。

子どもたちの状況には、多様な課題が複雑に混在し、にっちもさっちも行かない状況になっている現場もたくさんあります。。。

子どもたちの育ちと真摯に向き合いながら悪戦苦闘しておられ、先生方の方がストレスを抱え参ってしまうのではないかと心配になり応援したくなる学校現場から、正直言って何でこの人たちが教員免許を持っているのかと疑いたくなるような先生たちまで、いろいろな場面に遭遇します。

そんな現実を無視して、なぜ文科省や府は統一的な指導をしようとするのか、学力テストなどで簡単に学校の善し悪しをはかろうとするのか、疑問が頭の中をぐるぐるかけめぐります。

こんな体験をしている者はそう多くはないはず。。。

そんなことに責任を感じる今日この頃だったりします。
2010-02-25 00:38 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2009年02月05日
教育部門「G−Free」の会議で
 本日、2009年度のSEAN教育部門「G-Free」の取り組みに向けて、スタッフ会議を開催しました。
 2008年度の取り組みについてふりかえり、これまでの取組実績や資源について、そしてそれをいかに次年度に活用していこうかといった話をしました。
 
 子どもたちにジェンダー教育を実施することは、人権教育に取り組むことです。様々な年齢に応じたプログラムを開発してきたこと、また学校等の希望に沿った多様なテーマや人数・会場・予算などの条件に、柔軟に対応してきた実績や資源があることが確認できました。
 
 ただ、その実績や資源の周知・広報や、その取り組みを継続的に、そして拡大していくだけの人材確保・育成していく戦略が足らないのではないかという話になりました。

 「G-Free」は民間の助成金の交付により、2002年度「ジェンダーと暴力」をテーマとした人権教育出前授業のプログラム開発した時に誕生した部門です。その取り組みは今年8年目を迎えますが、様々な差別・不平等・暴力などの根底にあるジェンダーについて、もっと広く啓発し、学び、そのことによって子どもたちを被害者にも加害者にもしないといった、暴力予防にとりくんでいきたい、そのためにこの問題への理解を広げ、共に取り組む仲間の数を増やし、活動の輪を広げていきたいと思っています。

 具体的な取り組み内容が決まりましたら、またここでご紹介させていただきます。
2009-02-05 00:55 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年10月24日
性別役割分業は必要ですか?
 大学で授業をしてきました。

 50名ほどの生徒を2つのグループに分けて、「男は仕事・女は家事育児といった『性役割分業』はいる?いらない?」のディベートディスカッションをしました。

 「性役割分業は昔からあったことだから」
 「でも、それは不平等」
 「女は出産するから、その間は男が働く方がいい」
 「今は育児休暇がある」
 「でも、男の方がたくさん稼げる」
 「やっぱり、ある程度の性役割分業はいるんじゃない?」

 「必要悪として、性役割分業は多少は必要なのかもしれない」という空気が教室に広がっていきます。
 
 「その分担は、『性』役割である必要はあるの?」

 「!」

 「夫がリストラにあうこともあるし、シングルで子育てしている人もいるよね。子どものいないカップルだっているじゃない。同性愛のカップルなんかもいるし、カップルのあり様はすごくいろいろあるんだよ。『性』役割にしちゃうと生きづらい人たちがたくさんいる。どうするかは、お互いの話し合いによる『状況』役割でいいんじゃないかな」

 なぜ、私たちはカテゴリー分けしパターン化して、みんなをそこに押し込めようとしてしまうのでしょうか?一人ひとりが自分の人生の主人公として、人生を選び、その責任を負っていく。それができるようにすることが「人権尊重」なんだと思います。

 ありきたりな日常の一こまを、そうやって問い直していくことが誰もの「しあわせ」につながっていくのではないでしょうか?
2008-10-24 00:35 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年07月06日
子どもたちと感情表現
 SEANはこれまで、未就学児・小中高生から大学生までを対象に、数々の出前授業を請け負ってきました。
 そんな中、最近子どもたちと関わっていて、実感することがあります。それは、子どもたちが自分が今感じている「気持ち」にとても無自覚であり、それに伴ってそのことを「言葉で表現する力」が育っていないということです。

 自分が何を感じているかを、しっかり自覚することはとても大事なことです。そして、その感情を非暴力で表現することは、人間関係を円滑にするスキルですし、自分の感情をしっかり自覚することは、他者の感情への想像力となり「思いやる」という行為へとつながっていきます。

 最近の子どもたちの現状はというと、1+1というような画一した答えを求める教育が主流です。出前授業の中で「今、劇の中の太郎さんはどんな気持ちだったと思う?」というような質問では、何を聞かれているのかがわからず何も答えられないということがよくあります。
 また、「泣く」「怒る」といった感情の表現は、性別によって評価が違い、「泣くことは男らしくない」「怒ることは女らしくない」と言われながら、育っていく子どもたちをよく目にします。

 昨年SEANでは、「感情」や性別役割から生じる「暴力の連鎖」をテーマとしたDVD教材を、松下電器産業株式会社の協力の下、制作しました。
 7月26日(土)1:00〜4:00、ドーンセンターにてそのDVD教材を使ってのファシリテーター養成講座を下記の通り開催します。
 DVDを使って行うモデル授業の体験や、子どもたちに授業を実施する際の心構えなど、これまでSEANが蓄積した実績をもとに共に学びあう機会として提供いたします。

 授業内容は45分(DVD18分含む)、ジェンダーへの気づき、暴力の連鎖を断ち切るための学びで、対象は小学生です。

 上映権付のDVDをご購入いただけると、このDVDを使って自由に授業を実施していただけます。
またとない機会ですので、ぜひご参加ください。
 お友だちのもお声かけをお願いします!!

        記
DVD教材「わたしもぼくも☆みんな活き活き
〜ひとり一人の違いを活かし合う関係づくり」を使ってのファシリテーター養成講座
 ***ジェンダー規範から人権規範へ***
 日時:7月26日(土)13時〜16時
 会場:ドーンセンター4階 中会議室
 参加:1,500円

 お申込み・問合せ先
 NPO法人SEAN station@npo-sean.org
tel/fax 072-684-8584
2008-07-06 21:00 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年02月10日
中学生の「性」のイメージは、「異性」「恥ずかしい」「いやらしい」!?
 2007年度、高槻市協働活性化モデル事業一環で、中学生を対象にした「性に関するアンケート意識調査」に取り組んでいます。
 今、編集作業に追われている最中ですが、雑誌・TV・ネットからの性情報が、子どもたちにマイナスの性のイメージを広めていることが見えてきました。

 最近言われている、男女共同参画がコンドームの使用方法を教育現場で教え、フリーセックスを助長しているなどといった実態はまったく見えてきません。
 むしろ性教育の衰退によって、様々なメディアからの暴力的で身勝手な性情報に、子どもたちは豊かな性のイメージではなく、「恥ずかしい」「いやらしい」「エロイ」などといったイメージを強く持っている結果でした。
 また、「避妊の方法」を「知らない」と答えた男子生徒の5%が、アダルトサイトやビデオを見たことがあると答えました。

 携帯やネットの普及で、子どもたちを取り巻く様々な情報量は約30年前の数百倍であると言われています。その状況下に置かれている子どもたちに、今回のアンケート調査結果をもとに、新たな教育の提案ができればと思っています。
 このブログでも、ご紹介させていただきますね。
2008-02-10 18:12 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2008年02月07日
活動を通しての子どもたちとの出会い
 SEANでは、学校での出前授業を請け負っています。
下記は、昨年10月に小学校の授業で、SEANの活動やジェンダーについて話をした後、小学校6年生の女の子が書いてくれた感想です。

 初めはNPOとはなにかわからなかった。けど、話を聞いていてすてきな事だと思う。誰かのために自分のできることをしていきたいと思いました。NPOはお金もうけより目的を達成すること、それが第一の考えということを聞いてすてきだなと思いました。その他にベビーシッターをしたりようち園から家に送ってあげたりもしていると聞きました。NPOはとてもすてきだなと思います。そして最期の紙しばいの中に『強くやさしく生きたい』私もそんなふうに生きていけたらすてきだと思いました。今日の話を聞いて少し考え方が変わりました。

 活動の中で、子どもから大人までたくさんの人と出会い、私たちもまたエンパワメントしているのだと思っています。

 2月16日(土)10時〜16時、大阪府枚方市主催、ラポールひらかた3F研修室2で、気づきのワークショップ♪SEAプログラム「性別ではなく、人として強くやさしく」〜誰もが大切にされ活かされる社会をめざして〜を開催します。参加費は無料です。たくさんの出会いと気づきを楽しみにしています。
  お申し込みはSEAN(station@npo-sean.org)まで。
 
2008-02-07 22:13 | 記事へ | 人権教育出前授業 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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